フクロウの死因で一番多いのが、食事によるものです。
餓死や食べ過ぎ、喉に詰まる、食中毒などがあります。
この記事では、フクロウの食事について、注意していきたいことをまとめます。
適切な場所でご飯を購入
お迎えしたお店から購入する方が多いと思います。
お店で購入するメリットとしては、お店のフクロウたちも同じものを食べており、餌の質が保証されていることだと思います。
ご飯選びでかなり怖いのが、安さに釣られてよく分からないお店で購入することです。
もちろん安くて鮮度も良いお店もネット上にあるけど、信頼に足るのか、きちんと調べて(猛禽類飼い主さんと仲良くなって質問するのも良い)購入をしましょう。
食中毒回避、良い状態悪い状態を見分けるスキル
運ではありますが、購入したご飯の中に、状態の悪い物が混じっていることもあります。
ご飯はナマモノなので、処理方法によっては、腐ってしまうこともあります。
特に腐りやすいのが黄身を持つひよこです。
黄身の色が綺麗な黄色からオレンジ色なら問題ないけど、緑色などは腐ってる可能性があります。
うずらに関しては、腐っていると臭いが独特です。
硫黄のような匂いです。
マウスについてはあまり捌いたことがないのでわかりません。
わからない方は、どういう状態が悪いのか、ショップの人に聞いたり、猛禽類飼育者に聞いたりしてみてください。
勿体無いから使うとか、解凍して1日以上経ったけどあげてみようということはしないようにしてください。
体調を崩して病院にかかる方がはるかに大変でお金もかかります。
適切なご飯の大きさ
フクロウは、一口が大きく、アフコノでもマウスのホッパーサイズなどを一口で飲み込むことができます。
ひよこの頭部も一口で飲み込めます。
ただ、一口が小さい個体もいるので、注意が必要です。
オナガフクロウのふぐをお迎えしたての時、大きくカットしたものを与えた際に、瞳孔が収縮し、口を半分に開けて、明らかに喉に詰まって苦しそうな状態になったことがありました。
その後一生懸命大きな口を開けて肉片を吐き出しました。
あもでも許容できるくらいのサイズだったのですが、ふぐには合わなかったようです。
その後は少し小さめにカットし、食べてもらっていました。
個体によって飲み込める大きさが違うので、小さめにカットする方が無難です。
消化にも良いですし。
実際に野生化のフクロウでも喉に詰まらせて亡くなった個体などもいるそうです。
丸呑みが普通だと思い込まず、適切な大きさにカットしてあげて、リスクを減らしましょう。
飼育方法や考え方によっては、丸々餌を与える方ももちろんいます。
特に、狩りなどを行っている、鷹・はやぶさの飼い主さんは、1羽をまるまるあげることも多いと思います。
鷹の場合1羽をまるまる与えて、引き裂かせないと、首の筋力が衰えるという話も聞きました。
食事の与え方というのは、考え方で色々変わるものです。
各フクロウ(猛禽類)に合った方法を探してください。
ペリットの観察
一度血混じりのペリットがでたことがあります。
ご飯に含まれる骨で、消化器を傷つけたものだと考えられます。
うずら肉の場合は特に骨が硬いので消化器を傷つけやすいです。
捌く時骨を粉々にしたり、ご飯をあげる直前も大きな骨がないか確認しましょう。
骨が消化器に突き刺さって死んだという話も聞いたことがあるので本当に注意が必要です。
適切な食事量を 吐き戻しに注意
ふぐは食べ過ぎで、消化器が機能しなくなり吐いたことがありました。
大食いのフクロウは要注意です。
食べすぎて消化できず血便や未消化便が出てしまうフクロウもいるようです。
逆に、少なすぎて餓死してしまったなんていう話も聞いたことがあります。
飼育したての頃は、体重と食事量を測ることをお勧めします。
お店にいた時のやり方を真似るのも良いでしょう。
食べさせすぎか、少なすぎかは自分でなかなか判断できないので、定期的に病院や信頼できるベテランフクロウ飼育者にフクロウを見てもらってください。
特に肉食あて(ししあて)の位置、正直初めはわからなかったし、適切な厚さもわからなかったです。
これは聞くしかありません。
専用の容器
決まったお皿にご飯を入れて、決まった容器にお水を用意してください。
神経質なフクロウだったら、容器が変わっただけで食べなくなることもあります。
逆に、大食いのフクロウは、容器を見るだけで飛んできます(中に何も入ってなくても)。
以前、フクロウのご飯用の皿をシンクに置いていたら、ふぐが飛んできたことがありました。
ご飯の入っている容器を完全に覚えているようです。
おそらく、同じ容器に人間の食べ物を入れていたら、それも食べると思います。
人間用の皿と全く違う見た目の容器にする方がいいかもしれません。
人間の食べ物を食べさせない
果物をフクロウにあげている投稿を見ることがあります。
便の調子は悪くなく、美味しそうに食べているから良いという人もいますが、その食事、必要なのでしょうか?
フクロウに限らず犬や猫、小鳥、ペット全般、人間が差し出すものはご飯だと思って食べています。
欲しがっているからあげるという人もいますが、栄養にもならないものをあげてなんになるのでしょう?
野生下で果物を突いているフクロウはいるのでしょうか?
栄養素として必要なものなのでしょうか?
食べても何も問題ないかもしれないですが、蓄積されるとどうなるかはわかりません。
不必要なことはしなくても良いのではと感じています。
我が家ではフクロウの前で人間のご飯を準備して食べていますが、興味を示しません。
おそらく、人間のご飯を差し出したら、自分からテーブルの上の人間用のご飯を奪いにいくようになると思います。
動物が食べたら毒になるものは家の中に沢山あります。
習慣づけさせないためにも、人間の食べ物は与えないようにした方がいいと思います。
人間の食べ物でフクロウにとって毒になるもの
アボガド、ネギ類(玉ねぎ、ニンニク、ニラなど)、チョコレート、果物の種など
これらを調理した時、切った時など空気中に漂う成分でも反応してしまうことがあるので、本当に注意が必要です。
調理中は必ず換気をしてください。
調理をした後、食べた後などは、手洗いをするようにしてください。
番外編 食後の移動に注意
フクロウショップや病院などへ移動する際、食後すぐに連れて行ってはダメです。
移動時の揺れで酔って食べ物を吐き出す可能性があるからです。
吐き戻しは、フクロウにとっても気持ち悪いし、喉に詰まって上手に吐き出せなかった場合は窒息して死に至ることもあります。
移動がある際は、最低食後10時間ほど空けた方が良いでしょう。
フクロウの食事について、注意した方が良いことをまとめました。
正直なところ経験が必要になってくることも多いと思います。
例えばご飯の質については、最初の頃はわからないですし、肉食あてを見るのも難しいです。
このサイトで全てを伝えることは出来ないですし、私もまだまだ勉強中なので、各飼育者さんが、本を読んだり、動物のお医者さん、フクロウショップの店員、フクロウ飼育経験者に質問して、経験を磨くしかありません。
自信を持ってこうだ!っとまとめた記事を書けたら良いんですがね。
中途半端な内容を書くことはできません。
お互い勉強していきましょう。
食中毒・食事中の事故回避 フクロウの食事の好み うずらの処理方法について
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大好きなご飯。安心安全で食べたいな。
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