今回はご飯による食中毒などのリスクをどうすれば減らすことができるかについて考えていきたいと思います。
最初に書いておきますが完全にリスクが無くなることはありません。
ただ、気をつけることでリスクを減らすことはできるので、理解し、どう対策すればいいか考える必要があると思います。
適切な業者からご飯を購入する
フクロウカフェから購入する方が多いと思います。
ネットでも色々な場所から購入可能で、質の良いものもあります。
ただ、中にはかなり状態の悪いものを平気で売ってくる業者もいるので、信頼できるところを探し購入してください。
しかし、信頼できるお店でも状態が悪いものが含まれている場合もあります。
絞めた時の温度、湿度、さまざまな環境要素が関わり、腐ってしまうこともありえます。
もちろん、そういうことがないようにする必要が業者には求められていますが。
悪い状態の餌に当たった場合、躊躇なく捨ててください。
ご飯の見極め
先ほども書きましたが、餌の締め方によって鮮度も変わってきます。
良い肉と、悪い肉の状態を覚えてください(経験を踏まないと難しいかもしれませんが)。
何か病気にかかってそうな肉を発見したら捨ててください(色が変、見慣れない物があるなど)。
他の肉も病気を持ってる可能性があるので確認し、使っている器具や冷凍庫・冷蔵庫の中をよく消毒してください。
見た目、匂いなど、少しでも気になるのなら、躊躇なく捨ててください。
どう言う状態が悪い餌かわからない方は、餌をたくさん捌いてきたフクロウショップの店主や猛禽類飼い主に質問するのも良いと思います。
書くのは簡単ですが、病気を持っている餌を今まで見たことがないので、正直気づけるかわかりません。
また、病原菌が入って感染していても視覚的にわからないこともあると思います。
そう言う肉に当たってしまった場合は、不運だったで終わるしかないかもしれないです。
悲しいですが。
よく洗い、内臓は取り除く
病原菌はさまざまな場所に存在しますが、主に多いのは消化器系、肺、卵巣などの内臓部分でしょう。
あと、羽根についていることも多いです。
捌く前によく水で洗い流し、臓器はしっかり取り除くと感染リスクは減ります。
新鮮な肉
食べ物に潜む細菌は、解凍後徐々に増えていき、これが食中毒の要因になります。
細菌は低温で増加しにくいので、冷蔵庫で解凍し、食べる直前に常温に戻してからあげるなどして、細菌の増加を防いでください。
ちなみに、冷凍餌自体はウイルスが増殖することはありません。
増殖するとしたら、鳥がそのウイルス入りの肉を食べた時になります(ウイルスの特性として、体内で細胞に入らないと増えることはできないから)。
病原菌によっては、胃酸で死滅するものもあります。
それでも、全てが胃酸で死滅するとは限りません。
体調不良にならない工夫
常在菌などは、体調不良時に、免疫力の低下により活性化して症状を引き起こすことがあります。
免疫力を下げないために気を付ける必要があります。
影響を受けやすいのが寒暖差による体調不良です。
寒さに強い種類の猛禽もいますが、やはり急激な冷えは体に応えます。
季節の変わりめ、温度調整に注意する必要があります。
季節に応じた食事量(寒い時期は多め、換羽期も多め)。
適度な運動などによる免疫力の向上など考えてあげた方が良いでしょう。
水浴びや水分摂取
人間の手洗いうがいが感染予防になるように、猛禽類にも予防効果があります。
水浴びでは、フクロウ自身の羽根についた病原菌を洗い流すことができます。
水分摂取することによって口の中に付着した病原菌を洗い流すことができます。
水を飲むことで、病原菌が食道に流れ胃に入り、胃酸で死滅することもあれば、鼻に水が抜けてくしゃみをすることで付着した菌を洗い流すこともできます。
感染予防の基本は鳥も人間も同じです。
整腸剤の併用
整腸剤を毎食予防のために使っている方、便の状態が良くない時に使っている方、色々います。
臨時的に人間の使用しているビオフェルミンなどの錠剤を使う場合、個体に応じてカットする必要があります。
アフリカオオコノハズクくらいの小型で1/8錠ほど。
鳥用などのペット用の整腸剤も売っています。
ただ、整腸剤が合わず、逆に消化器機能を悪化させる可能性もあります。
使用時は便の状態をしっかり観察してください。
ここで紹介はするけど、あまり合わなかったため、我が家では使っていません。
使用の際は、獣医師に確認しながら慎重に始めてください。
感染症とは違うけど食事で気をつけたいこと
骨を砕く
特にうずらの骨は大きくて硬くて鋭利なので注意してください。
臓器を傷つける可能性もあります。
個体に合わせた餌の大きさにする
小型フクロウでもひよこの頭を丸呑みできるほど口はでかいですが、万一喉に詰まらせた場合のことを考えると避けたいです。
リスクを除く行動をずっと続けるには
気をつけていても早く亡くなってしまう場合もあるし、何も気をつけなくてもピンピンしている個体もいます。
私は、2羽のフクロウを死なせてしまったという負い目もあり、可能な限りリスクは除きたいと思い色々やっています。
ただ、上にあげたことを常にやり続けているかと言われると、正直徹底できていない時もあります。
意識してずっとやり続けるって本当に難しいことです・・・・。
習慣化できるまで、何度も読み返しながら、実践していきたいと思います。
大好きなご飯のせいで体調を崩すなんて嫌だなぁ〜。
餌からの感染に対する予防 ひよこ・うずらの感染病 マウスの感染病
フクロウ状態チェックリスト
フクロウの病気の要因は食事が原因であることが多いです。
□そのお肉新鮮?良いやつ?(仕入れ先大事。傷んでいたら捨てましょう。)
□解凍してから結構時間経ってない? (夏場は菌が繁殖しやすいです。置き餌にしている場合は要注意!)
□ちゃんと洗った?(餌の毛に菌がついている可能性があります。)
□内臓ちゃんと抜いた???(消化器系は特に菌が多いです。ひよこやマウスでも質がわからない物は内臓系を取り除く方が安心です。)
□食事量は適切?(足りなければ飢え、多ければ肥満、なかなか調整は難しいけど、一緒に生活する中で適切な量を見つけていってください)
□カットサイズは適切?
□そのご飯必要?(うずら、ひよこ、マウス、コオロギ、ミールワーム、、、時々魚?これらのもの以外のものは与える必要はないと思います。)
□ペリットや糞の状態見た?(ペリットの骨の大きさや色、糞の形状、色、水分の有無)
□食後フクロウは苦しそうにしていない?
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