フクロウの外傷、病気などのまとめ(足の傷、吐き戻し)

SOL本用

約3年間、我が家のフクロウ達も様々な怪我や体調不良がありました。
一部紹介します。

エコー、足の傷について

足の傷の発見

オナガフクロウのエコーをお迎えして3週間後、病院の健診で、左足の第一趾に傷の跡があると指摘されました。
先生曰く、足が腫れているそうでした。
重篤なものではないけど、放置しておくとバンブルフットの恐れがあるので、アンクレットを外して、AP水を少しかけてあげて清潔にしてあげるようにと言われました。
指摘された足の傷について、10日前にアンクレット交換したフクロウカフェの店主に聞いたところ、なかったと記憶しているそうでした。硬い人工芝が原因ではないかという話になりました。
この話を受け、アンクレットを外しこの日からエコーの放鳥生活が始まりました。
留守時や就寝中、どうすればよいか考えた結果、お風呂場にいてもらうことにしました。(お風呂場は湿気も多く、カビも生えているため、アスペルギルス症などの原因にもなります。当時の意識して掃除はこまめにしていたものの、エコーが亡くなった原因が呼吸器系の悪化だったこともあり、一番にアスペルギルスを疑い、3週間お風呂場で生活させたことに後悔しています。なのでおすすめはできません。)

足の治療をして気づいたこと

①足は清潔に

消毒に使うものとして、マキロンやAP水、ヨーチン、保護のためのワセリンなどを教えてもらいました。
マキロンやヨーチンは少量といえどエタノールが入っていることが気なりました。
(エタノールは揮発性があるため鳥類が吸いこむと害になります。ただ、少量であるので大丈夫かもしれないです。判断はご自身で)
動物病院では一般的に軟膏を処方されることが多いようです。
怪我をしたとき応急処置として家にある上記の物を代用し、病院に連れて行って処方してもらうという流れもいいが、それを嫌がる動物病院もあるのも考えものです。

ネットで動物が怪我した時の失敗談として、止血しようとしてクイックストップを使ってしまったという記事を読みました。
クイックストップは止血剤として爪などを切り血が出た時に使われますが、血管を焼く止血なので、爪以外に使っても意味がないし痛いだけです。

②アンクレットは切らないでもよかったかも

もちろん治療の方針として、最も悪くなった時のことを想定してアンクレットを切ることは間違っていないと思います。
ただ、腫れもひどくなかったので、傷を清潔にしておけば、繋留生活でも大丈夫だったかもしれないなと思いました。
放鳥生活をすることによる新たな怪我のリスクの方が怖いからです。

(注)アンクレットを外さなくても良いというのは、先生以外にも相談し、傷を見てもらったから言えることで、素人判断で誰にも相談せずに放置するのは良くないです。

③足の傷は長い目で治療していく

特にアンクレットの擦れによる傷は、アンクレットを装着したばかりのフクロウに最もおきやすいです。
エコーの過去の写真を見ると、イギリスから日本に渡ってきた時の写真ではアンクレットを装着していませんでした。来日してすぐ装着したのかもしれません。
だからアンクレットが噛まれぼろぼろになっていたし、毛も生えていなかったのでしょう。

どうしても、擦れ傷はフクロウが繋留に慣れない限り防ぎようのない怪我です。
擦れるのが嫌だからアンクレットを外しても、またアンクレットをつけると擦れます。
長い目で、傷ついても清潔にすることを第一に、耐えていく必要があるのだと思いました。
それでも心配なら繋留をしない飼育方法に変える必要があるかもしれないです。

④ケージ飼育に変更すればよかった

当時考え付かなかったのですが、いっそ、ケージ飼育に変更すればよかったと今なら思います。

つくもの足裏の傷

つくもはお迎えして1週間ほど経過した時、全身の観察をしていた時に足裏の計6箇所傷が見つかりました。
この時は、足裏を消毒し、感染させないように注意しました。
爪が長かったことと、人工芝が原因で傷ができたと思われます。
対処が早く良かったと思っています。(お迎えしてすぐに確認していたら多く傷を作ることはなかったとは思います。反省です。)

吐き戻しついて

今まで一緒に生活してきた、3羽のフクロウは食べたものを吐き戻したことがあります。
原因として、移動時の揺れ・食べ過ぎ・生活環境の変化によるストレス・食べ慣れないものを食べたこと・食中毒があげられます。
具体的に吐き戻しの原因について書いていきます。

移動時の吐き戻し

移動する際は、12時間以上空腹にさせた方が無難です。
移動慣れをしているフクロウもいますが、移動中は揺れて酔いやすいので吐き戻す可能性があります。
吐き戻しで、そのまま喉に詰まらせてしまうフクロウもいるようです。

食べ過ぎ

食いしん坊のフクロウは、自分の消化できる量がわからず、ついつい食べ過ぎてしまうことがあります。
オナガフクロウのエコーやふぐはとにかくよく食べるので、こちらも嬉しくなってついついあげ過ぎてしまいました。
体重もどんどん増えて良い感じと思っていたら、吐き戻してしまいました。

また、季節でも消化できる量が変わるようです。
急に暑くなった日、前日と同量をあげていたら吐き戻したことがあります。
その後も、吐き戻しが続き、どんどん体重が落ちました。
詳しい方に診ていただいたところ、痩せてしまっていても、肉食あて的にはちょうどよい状態だったそうです。
暖かくなったので、吐き戻すことで食事量を調整して体重を落としていたのかもしれません。
気温を考えながら食事量をこちらで調整しようと思い、毎日の最低最高温度と食事量と体重を記録し続けています。
年齢が上がるにつれても、少しずつ食事量は変わってくると思いますので、記録は続けていきたいです。

生活環境の変化によるストレス

エコーをお迎えしたての時に、あもの食事量がグッと増え、その後吐き戻したことがあります。
エコーというライバルが突然テリトリー内に出現したことで、食事をちゃんと確保しなければという意識が働いたのではないかと思います。
食べ過ぎによる吐き戻しとも言えますが、この場合は、ストレスが原因であったと思います。
また、来客があった際や、お出かけの後(オフ会後)食べ過ぎて吐き戻すこともありました。
環境のちょっとした変化が影響されるようです。

食べ慣れないものを食べた

ふぐの食べ過ぎによる吐き戻しが続いた時、食べ過ぎとは思わず、消化器の調子が悪いのかと思い、消化のしやすいように整腸剤をくわえたり、液状のチュールやキャットフードを与えたりしたことがありました。
しかし、身体に合わず下痢便が出て、体重も減りました。
その後、詳しい方に相談し、数日間ひよこ肉を水洗いしたものを食べさせ、吐き戻しがなくなるまで続けました。
体調が悪い時に、誰にも相談せず、よくないことをしてしまったこと、本当に反省しています。
消化器の調子が悪い時は、普段食べ慣れているひよこ、うずら、マウスの中から適したものを選んで与えるべきでした。
一番栄養は少ないけど、消化に良いのがひよこです。人間で言う、うどんやおかゆみたいな感じでしょうか。

また、ふぐにおいてですが、ふぐはマウスが身体に合わないようです。
マウスを与えたことで吐き戻しが続きました。
マウスは栄養素が高い分、食べ慣れていないフクロウにとって消化器が弱る原因にもなるそうです。
うずらやひよこでも十分栄養は取れているようなので、無理にマウスをあげることはしないと決めました。

ブログの方でいくつか記事がありますが、私は災害時の非常食を探すためキャットフードを試す時がありました。
食べ慣らすために定期的に食べさせたりもしていました。
しかし、今は備えはするけど食べる練習はしていないです。
いつ来るかわからない災害時に備えて練習させたことで体調を崩させては元も子もないです。

食中毒の可能性

吐き戻しの原因は、鮮度や処理方法が悪かった可能性もあります。
ひよこマウスに関しては食べる直前に水解凍し、うずらは半解凍で捌いて再冷凍しています。
傷みやすいところ(ひよこだと卵黄、うずらだと内臓系全て)は完全に取りのぞく必要があります。
状態の悪そうな物は使用しせず、解凍後あまり時間をあけずにご飯をあげることを徹底していきます。

下痢、吐き戻しが続くと何が怖いか

下痢、吐き戻しが続くと、脱水になる恐れがあります。
しっかりと水分を飲ませましょう。
また、消化器以外の臓器にも負担がかかっている可能性もあります。
特にタンパク質を食べる猛禽類は腎臓にきやすいです。
また、うまく栄養を吸収できていないので、リンやカルシウムが不足するでしょうし、電解質のバランスも崩れるでしょう。
また、便の状態をみると、尿酸部分のところが黄色っぽくなっていました。
黄色い便は、ビタミンが体内に吸収されず流れ出ている可能性があるそうです。
(ビタミン剤など飲むと人間でもおしっこが黄色くなりますね。)
便の観察が大事です。

強敵!季節の変わり目は温度湿度管理の徹底を

吐き戻しがあった時の共通点として、エアコンを入れるか入れないかの瀬戸際、温度と湿度が急激に上がっていたという点があります。
真夏や真冬の方がエアコンで一定の温度を保てるので体調は安定しやすいと思います。
季節の変わり目が生物にとって本当に危険です。

夏と冬での体重と食事量の違いを理解する

夏と冬では食事量も体重も変わって当たり前です。
特に北に棲むオナガフクロウは日本の気候にあった身体ではないです。
順応はしてきているでしょうが、かなり適応するために身体は頑張っているのでしょう。
なかなか最初の頃はわからないけど、毎年積み重ねる中でふぐのパターンを理解しようと努めていました。
夏体重は210g前後ではないかとなったがそれは今のふぐのベストであって、年齢を重ねたら変わる可能性があります。
羽根が折れていて飛べないという状況もあり筋力も無い分軽めということも考えられます。
時と場合と状態によって変わります。

要注意 病院へ行くべき時もある

吐き戻しがあった時、病院へ行くことなく食事量を調整するという方法で状態を回復しました。
しかし、病院へ行かなければならない時もあります。
例として、便の中に原虫や菌などが発見された場合、薬を飲まなければ駆除できません。
ただ、寄生する原虫は普段は悪させず、免疫力が低下している時に症状がでるものが多く、便の状態からだと気づかないこともあります。
定期健診で便を見てもらっていても、その便に含まれていないため気づかないこともあるので厄介です。

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